農家を志し、養父市へIターン
軽い気持ちで始めたベランダ栽培が、農家をめざすきっかけだった。思うように結果が出ず何度かリベンジしたが、うまくいかない。「本格的に研究してやろう」と闘志を燃やすようになっていた。
有機ホウレンソウを栽培する養父市の「おおや高原」に興味を持ったのは20年以上の実績と確実な販路があったから。近くにコンビニも駅もないが、新規就農者育成制度が充実しているうえ第三者承継の話まであり、就農しやすい条件がそろっていた。
軽い気持ちで始めたベランダ栽培が、農家をめざすきっかけだった。思うように結果が出ず何度かリベンジしたが、うまくいかない。「本格的に研究してやろう」と闘志を燃やすようになっていた。
有機ホウレンソウを栽培する養父市の「おおや高原」に興味を持ったのは20年以上の実績と確実な販路があったから。近くにコンビニも駅もないが、新規就農者育成制度が充実しているうえ第三者承継の話まであり、就農しやすい条件がそろっていた。
会社員時代は、国内外を週3、4日も飛び回る忙しさ。ホテル暮らしの出張ではくつろぐ場所も時間もなく「あの頃は体が悲鳴をあげてたなぁ」と鮑さん。
農業も体力勝負の一面はあるが、転職後は体が軽く感じられるという。規則正しい生活に加え、家族と過ごす時間が増えたことで心にもゆとりを持てるようになった。
たまに酒を酌み交わす神戸の友人が「体格ががっちりしてきたよ」と教えてくれた。健康的な生活を実感できる言葉だった。
36棟ものビニールハウスを保有する大規模農場の経営に不安もあったが、走り出してみると「意外と大丈夫だな」と思うように。「新米農家なので、まずは経営を安定させることが目標」と堅実に仕事を切りまわす。
「手間暇かけた有機野菜は味や香りが全く違う。もっと多くの人に知ってほしい」と食べることが大好きな鮑さんがいうと説得力がある。2023年にオーガニックビレッジ宣言をした養父市でさらなる飛躍が期待される。